夢はいつかは醒めるけど、はかなく切ない夢の時を生きて行こう


落ち椿

2009年12月21日 14:57

連日厳しい寒さ。今朝は初雪が降った。
ほんの5・6センチだったけれど。

我が家の裏庭では、白いさざんかの咲き終えるのを待っていたかのように、ピンクの椿が咲いている。
毎年たくさんの花をつけるので、切るのが忍びなく伸び放題になった枝は、2階の窓に届きそうだ。
鮮やかな深紅のサザンカとは違いそのはかなくやさしい色は、花の乏しい寒い季節に、心さえ温かくしてくれる。

木の下に立つと夜の間に散った花が、あちらこちらに落ちている。
椿は、泣きながら散るのだろう。
はかない命を泣きながら、咲いたまま散っていくのだろう。
だから冬の夜は、心の中まで寒さがしみ込んでくる。

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